オール電化とは

言葉そのまま
すべて電気エネルギーで生活できるようにすることですね
具体的には
お湯を沸かす作業 (ガスや灯油など)
調理 (おもにガス)
冷暖房(エアコン、ファンヒーター等)
まだまだ、大半の家では冷房を除き、ガスや灯油を使用していると思いますが
それを電気で行い、エネルギーは「電気だけにしてしまおう」ということです。

そんな事してメリットあるの?
オール電化にする方は大半の方が火災やCO中毒への安心感を上げます。
(ただし、誤った使い方等で火災が発生しているようです。過信は禁物です。)

他、たいていの場合光熱費がだいぶ安くなります。
それは電力会社がオール電化にすると特別な割引や、(電気料金の5%引きとか)
電気代が安くなる契約方法を用意しているためです。

東京電力管内のオール電化住宅の大半は、「電化上手」という契約方法で契約しています
電化上手とは、昼間はやや割高な料金設定にし、(午前10時〜午後5時迄は約25%アップ)
その代わり夜間は割安な料金(午後11時〜午前7時迄は約-65%)
その他の時間帯、(午前7時〜午前10時 午後5時〜午後11時)は普通の料金です。
夫婦共稼ぎのご家庭の場合、上記の割高な時間帯はほとんど電気を使用してなく
タイマー等を利用して夜間に洗濯や食洗機、朝7時前に炊飯を済ませると
かなり割安なことが容易に想像できます。

一方、昼前後の時間帯に家に居ることが多く、夏の昼下がりにクーラーを最強にしている様な方には
この契約はお勧めできません。夏季の昼間の料金はさらに割高で、約50%アップします。

このように、「すべての人が必ず得をする」と言うわけではありませんが、
光熱費の減少、安心感のアップで、多くの人に支持されているようです。

IH調理器の普及 

(以前の電気を使う調理器は電熱線式で出力も小さく、効率もよくありませんでした)
最近のIHと呼ばれる電磁調理器は高出力(ガス器具並みのパワーがあります。)
高効率(ガスや電熱線式の器具のように鍋との間の空気の層が暖められて逃げていくことがありません。)
直接鍋を電磁波で加熱するからです。また、セラミックの台の上に調理器具を直接置くので、そもそも鍋底に空気の層はありません。

エコキュートの普及 

やはり古い電気温水器と呼ばれた機種は電熱線式で効率も悪いうえ
深夜電力といわれるタイマーを使用した電気を使っていたため、用意したお湯がなくなると
昼の時間帯などは、お湯を沸かすことが出来ないものも有りました。
現在も電熱線式の温水器は販売されていますが、屋外に設置スペースが取れないとか
音を少しでも出したくない等、特別な事情がない限り、大半はエコキュートに代わっています。
(エコキュートもエアコンの室外機と同じような機械で構成されていて、エアコン程度の音が出ます。)

以前から、ヒートポンプ式の効率の良い物も存在してはいたのですが
やはり金額が高かったことと、上記のように電気の契約方式がタイマーを使用していたため
「電気温水器はお湯が切れると使い物にならない」と噂され(事実そう言うことも多かったのですが)
普及が伸び悩んでいました。

現在は加熱方式が電熱線式からヒートポンプに変わり、効率が約5倍になり、
上記の電化上手のような契約方式にすれば、電気の切れる時間がないので、お湯も切れる心配はありません。
効率が上がったため、昼間の割高な電力で沸き増ししても、従来の深夜電力を利用した旧型よりもお得なのです。

それじゃあ、うちもオール電化にするしかないか
「そんなにいい事ばかりなら、オール電化にするしかないな」
「いったいどの位の金額がかかるんだろう?」
「まてよ、元は取れるのか?」

IH調理器具が10万円弱 (システムキッチンでなければもう少し安くなります。)
エコキュート本体が35〜50万円 (給湯だけの物から、自動湯張や保温までいろいろなものがあります。)
基礎工事 電気工事 水道工事等 設置工事費が20万円位( 工事費は条件により変わります。)

安くても60万円以上、平均70〜80万円ほどかかっているのが現状です。

元は取れるのでしょうか?
エコキュートは補助金制度があり現在4万円ほど、先着受付順なため必ず貰えるとは限りませんが
申請はしないと損ですね、ただし、補助金が貰える物は認定を受けた機種のみなので、
その辺も機種選びでは留意する必要があります。
また、国だけでなく各自治体別に助成をしている所もあるので、必ず確認するようにします。

さて、必ずと言っていいほど聞かれる質問に「元は取れるのか?」というものがあります。
大半の方は今使用しているガス器具の代わりにオール電化の設備にし、
安くなると言われている「光熱費の差額で設置費用をすべて補えるのか?」
「何年で元が取れるのか?」と言う質問が多いようです。
10000円/月 このくらいが、実際に切り替えた人から聞く平均でしょうか。
すると、年間12万円 6年使用すると72万円 大体このくらいで回収は可能かと思います。
電化上手で契約した方は昼間の割高な電気を意識して使わなくなるため、
シュミレーション以上に節約できるようです。
とは言え、これだけの金額をすぐに出せる裕福なご家庭は良いのですが
一般的にはお使いの器具が故障したり、買い替えの時期にさしかかっているご家庭が
検討すればよいのではないでしょうか?
また、電化住宅に切り替える多くの方が、経済的なメリットももちろんですが、安心を買っているそうです。

ただし、エコキュートはエアコンと同じ原理で外部の空気から熱交換をして熱をくみ上げます。
そのため空気の乾いた温暖な地域ではとても効率が良いのですが
逆に湿度の高い寒冷地(つまり雪国)の冬は効率はとても悪くなってしまいます。
寒冷地ではもっと長い年月が必要になってくるのは容易に想像できます。
厳冬期のことを考えると、ガスや灯油の設備を廃止するのはまだまだ、難しいかも知れません。

安心、安全を買い求める方には今のレベルでもすでに◎ではないでしょうか

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